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アジア選手権振り返り
IBJJFのアジア選手権に出場しました。まずは日本で行われる最高峰の柔術大会に出場できて良かったです。

前回ASの全日本に出た時は前日に熱を出して寝込んでいたのですが、今回はコンディションがとても良かったです。良かっただけに、最後に僅かな隙ができて、そこから不慮のバッティングに繋がって一本を取られて負けたのは、正直めちゃくちゃ悔しいです。でもそれ以上にコンディションを整えることについて本気で考えられて、凄くいい経験になりました。
コンディションを整えるのはもちろん自分自身ですが、食事、睡眠、運動のそれらを万全に整えるためには周囲の協力あってこそというのを感じる日々でした。妻は常に身体に気を遣った食事を考えてくれて、デフォルトで食べている芋やそばも潤沢に用意してくれました。子供の前で減量はやるべきではないかもしれないですが、理解してサポートしてくれて助かりました。会社の皆様もオフサイトや会食の調整をいただき、非常に感謝しています。練習の時間も仕事を調整したり子守を任せないとできない中、週4-5はデフォルトで行かせてもらっており恵まれています。またジムもその練習量がこなせる程空けてくださり、白帯でもコンペ練に参加させていただいたりと手厚くサポートいただける環境で、恵まれているなと感じています。
そういうことを日に日に感じられる時間だったからこそ、メンタル状態も良いものでした。今と向き合いながら、最後の最後まで課題を潰すことができて納得いく状態まで持っていくことができていました。
これだけの条件ながら、最後は苦手なダブルガードではなくトップから抑える作戦をとって時間をかけながら攻めるつもりでいって、ふとした隙に三角の形を作られ、最後は三角をエスケープした時に踵の蹴り上げが口を捉えてグラッと来てしまったところをアームバーでいかれました。最近の練習で上で崩されずにできていたことや、初戦でも上でちゃんと抑え込みながらパスをできていただけに、驕りというか慢心というか、この作戦でいけるかなと思ってしまったのがミスでした。ちゃんとした一本負けは初めてで展開的にも悔しいですし、負けから得たものも大きかったです。
今回は初めてセコンドがいなくて当日は孤独な戦いでした。正直かなり不安でしたが、それすら試されてると思い、戦いの中で自分の意思決定で戦ったことは凄く有意義な時間でした。試合を自分で振り返りながら、「本当に練習でやってきたものを出せているのか?」と自問自答をしつつ、練習でやってきた技も出せて初めて一本勝ちもできました。ただ、ポイントを勘違いしていたり、バッティングで試合が止まらないことなどまだルールを正しく理解していなかったり、戦い方についてもそうですが、セコンドや仲間がいてくれることはありがたく、心強いなと思いました。自分も時間がある時は、積極的に仲間の応援に行きたいです。
話は変わりますが、私の属する会社では『コンディションがいいと誰かのことも思いやれる』という一文があります。それを強く実感できたのが今大会の1番良かったところです。振り返れば4年前に大きな病気をして入院して、3年前にメンタル状態を悪化させて苦しんだ時期があった中で、2年前に柔術というスポーツを自分で選んだとはいえ、柔術にひたむきに向き合う中で、家族や仲間のサポートがあって、こんな大きな大会に素晴らしい状態で迎えるという、かつて考えられないような奇跡が起きたんだと思います。自分はコンディションを整えて、大きな大会で勝ちたいという目標は持ちながらも好きなことをやっていただけなので、それ周りが応えてくださっていたことを後から振り返ると感じ、感謝の気持ちでいっぱいです。特に家族にはだいぶ協力してもらったので、しばらくは家族との時間を優先的に取りながら、感謝の気持ちを返せたらいいなと思います。
今回は平日を犠牲にし、自分自身の目標に利己的に向かった試合でもありました。元々は娘に頑張っているところをちゃんと見せることが父親の務めと思い試合に出始めたので、次は娘が観に来られる試合に出ようと思っています。また、公私問わず利他の精神を持って周りを高められるような存在になれたらいいなと、改めて感じた時間でした。今後は大会に限らず日々コンディションを整え、誰かの挑戦を支えながら、自分自身も成長できたらいいなというのが、この大会を通じて学んだことです。
でもちゃんと優勝という忘れ物をしたので、また機会を見てアジアに挑戦できるように頑張ります!外国の方が多かったですが、みんなフレンドリーで、たくさんお話できたり、試合の後はノーサイドでとても明るくて素敵な時間でした!押忍!