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初めて本格的なプレスイベントをやってみた

 11月にTENTIAL社で初めての本格的なプレスイベント「Potential Conference ‘22」を開催しました。色々と不安もあったのですが、当日は多数のメディアの方にお越しいただき、社内外で反響もいただいたりと、やってよかったなと感じています。
 ありがたいことに実施後に、知り合いの広報さんから「どうやってやったんですか?」という質問をいくつかいただいたのと、今後のイベント開催のためのメモとして、今回やったことをまとめておこうと思いました。

背景と実施方法

 弊社はD2Cブランドを運営しており、ここ1年で製品が急増していることもあったので、今年から新製品発表を軸としたプレスイベントを実施しています。今回は今年の春に続き2回目でした。  初めてのイベントだった前回は「まずはやってみよう」ということで、お金をかけずオフィスを使い、完全内製で実施しました。直前にPCトラブルが発生したりとバタバタでしたが、オンライン・オフラインのハイブリッド型で数十名の方に参加いただくなど一定の反響もあったことから、ちゃんとやろうとなったのが今回でした。
初回は自宅からデスクトップを持ち出すなどして乗り切りましたが、もう二度とやりません。
 前回は音が聞き取れない、ハウリングを起こす、映像が見づらいなどの反省があったため、今回は運営はイベント運営会社にお願いして実施しました。また、初めての大々的なイベントで勝手がわからないのと、リソースに不安があったことから経験豊富なフリーランス広報の方にもお手伝いいただきました。
 やる順番としては「何をやるか決める」→「会場を決める」→「メディアに案内を打つ」→「内容を作り込む」という順番で実施しました。  重要なものから順番に決めたのと、先に押さえないとやばいものから着手しています。押さえるものとしては会場が最優先なのですが、何をやるか決まらないものに会場を決めることができないことや、内容も大事だけど案内を早めに打たないとメディアの皆様にご迷惑がかかるので大枠を決めて案内を送っていました。多分、どういうプレスイベントであれ、この順番になるのではないかと思います。
 今回のイベント、準備期間が1ヶ月半しかなく、実質的なイベント方針が決まってからは1ヶ月しか時間がありませんでした。今考えると無茶なところはありましたが、やった方がいいという気持ちだけでなんとか実施した感じです。  ちなみにメディアの皆様へのご案内は1ヶ月〜3週間前には送っておきたいので、それまでに内容の大枠と会場、予算を決裁した上で案内状を作成していました。今回はこれを1-2週間でやり切りましたが、無理をするのは置いておいてもクオリティを上げきるのが難しいので、あまりお勧めしません。準備期間から2-3ヶ月は取っておくと安全です。
 大枠こんな感じだったのですが、いくつかポイントがあるのでまとめておきます。

ポイント①:コストを決めた上でやる

 この手のイベントを実施された方はわかると思いますが、何かとお金がかかります。
 弊社の場合は事前に予算をFIXさせて動きました。前にブログでコストのことを書きましたが、このイベントも全社に与える効果などを事前に試算した上で、かけられる予算を見積もり予算を決めています。
 だからクオリティを下げていいということはないので、いくつか工夫をしています。  例えば会場選定。いくつかポイントがありましたが、予算を上げないために内装の作り込みも含めて会場でできる限り完結できそうなところを探しました。今回のイベントは会場の費用感もちょうど良く、デザインや音響機材の費用を抑えられた場所を選べたのは幸運でした。  中のレイアウト、デザインは内製しています。ここは予算的な話もありますが、普段から会社やブランドの世界観を作り込んでいるメンバーがやる方が解像度が高いです。イベントのコンセプトだけ説明して作っていただくのも1つの手ですが、やはり普段の活動の延長線上にイベントがあるので、普段から担当している方にお願いするのがいいと思います(弊社デザイナーの皆様、本当にありがとうございました)  イベント当日は、夜に同じ会場でロイヤルカスタマー向けイベントを予定していたのもあり、朝から多くのメンバーに手伝っていただきました。全社的に協力いただき本当に助かりました。
朝から晩までみんなでフル稼働。ありがとうございました。
朝から晩までみんなでフル稼働。ありがとうございました。
 前回はオンライン・オフラインのハイブリッド型だったのですが、今回はオフラインのみにしています。予算の都合もありましたが、私たちの製品は実際に見たり触れたりしないと良さが伝わらないという面もあり、そうしました。 (直前でコロナが流行り始めて参加を見送られた方もいたので、まだハイブリッド型でやるべきだったかもなと後悔しています)
 そんなこんなで弊社の場合は事前に予算を決めた上で、その予算の中で全社を巻き込みできる限りクオリティを上げにいきました。あくまで一例で、リソースやクオリティを見てお金をかけることもアリだと思います。全体を見てここにどれだけのお金を張るべきか検討の上で決めるのがいいと思います。

ポイント②:その日のことはその日のうちに。

 今回やりながら思ったのは、当初想定しているタスク量では収まらないということです。
 今回は会場の作り込みもあったので、デザインやレイアウトを決めていく中で「これも決めないといけない」というものが次から次へと発生しました。また、イベントの内容を詰める時に内容が二転三転するのも良くあることだと思います。  これらの見えていない工数を事前に見越すのはなかなか難しいです。特に初めてやる時はまず無理ではないでしょうか。日々「これもあるのか・・・」と心が折れそうになっていました。  なので極力タスクを巻いていくのと、翌日に持ち越さないことを意識していました。準備期間はとてもハードでしたが、後に積んでいる方がよっぽどハードなので、「今日やることは全てできた」を繰り返していくことが大事でした。突然の取材対応があろうが、イベントと関係ないMTGがたくさん入っていようが、その日のことはその日のうちに精神が大事です。
準備が佳境に入ったタイミングでテレビの大きな取材もありましたが、その日のうち精神で乗り切りました。
 また、先に書いた通り今回は経験豊富なフリーランス広報の方にお手伝いいただいたことは大きかったです。細かいよもやまもできるし、日次でタスクの見落としているところをチェックして拾い上げてくださったりしてもらっていました。大きな事故なく当日を迎えられたのはフォローのおかげです。1人だと視野が狭くなったり、抜け漏れが発生するので誰かにサポートに入ってもらうのは重要でした。
 もし初めてイベントを実施されるのであれば、実施経験のある方に相談できるようにしておくと良いですし、予算的に問題がなければサポートに入ってもらうなどはした方がいいと思います。

ポイント③:繋がりのあるメディアの皆様のためにやる

 ここまでイベント運営の方にフォーカスしてしまったので、メディア周りはどうしたのかもまとめておきます。
 私が大事にしたのは「繋がりのあるメディアの皆様のために動くこと」でした。こういうイベントをだとこれまで繋がりのなかったメディアさんに来てもらって、たくさん繋がるぞ、と意気込まれる方もいたり、会社からそういうミッションを与えられる方も多いかと思います。それはそれで大事だと思いますが、弊社のイベントでは優先順位を下げました。
 すでに繋がりがあるメディアの皆様は弊社に興味を持っていただいている可能性が高いです。また弊社視点でも親和性が高いと感じていたり、この記者さんに書いてもらいたいと思っているのでリレーションを積極的に取っています。  また、繋がりのあるメディアの皆様の方がイベントの記事を書いてもらえる可能性が高いとも考えました。普段のリレーションで足りない情報をイベントを通じて提供することがアウトプットに近くなると考えたからです。会社として言いたいことを整理していた上で、メディアの皆様に今聞きたいことなどをヒアリングして内容を調整していきました。  もちろん、このイベントを通じて弊社や事業に興味を持っていただける方が増えたらいいなという気持ちもありました。目の前の方にフォーカスすればイベント内容自体も様々なメディアの皆様に取って刺さる内容になり、結果的にこのイベントをきっかけに関係ができたメディアもいらっしゃいます。

終わりに - アウトプットとまとめ

 色々と書きましたが、どれもやってみないとわからないことだと思います。会社によって目的や規模も変わるので、実施していく中で少しでも参考になれば幸いです。  記事内にも書きましたが1人で抱え込むと色々と気づかずに大変なことになりかねないので、壁打ちしながらやるといいと思います!これを読んでいただいた方のプレスイベントが成功することをお祈りしています(必要あれば壁打ちでも相談相手でもやりますので、TwitterやMeety等でお気軽にお声がけください!)
 イベント内容について言及いただいた記事はこちらにありますので、ご参考までにご覧ください。(時系列で並べてあります)